鶏もも肉と新ジャガのローズマリー焼き 【ふらかつ】

鶏もも肉のローズマリー焼き 【ふらかつ】 春の食卓

Poulet et pommes de terre sautées au romarin

春の訪れを告げる食材

 春になると八百屋さんの店頭に登場するのが、新ジャガイモ、新ニンジン、新玉ネギ、春キャベツ、アスパラガス、いちご‥‥
ここまではフランスも日本も同じですが、春の訪れを告げる食材の中でフランスらしさが感じられる野菜といったら、タンポポの葉かなと思っています。生のままサラダにして食べます。サイの目ベーコンをフライパンで炒めてワインヴィネガーをジュっと注ぐ。この熱々のドレッシングをタンポポの葉の上からかけ、クルトンや縦に4つ割りにしたゆで卵を飾るだけでタンポポのサラダのできあがり。フランス人にとって、年に一度の春の味。日本の土筆のような感じですね。

 さて、このブログでは【ふらかつ】が東京都の八王子市で実践する「フランスのワインと料理のある生活」を綴っていきます。投稿の軸は、フランスの自然派ワインと、ワインに合わせて作るフランス家庭料理の2本柱です。よろしくお付き合いください。

今日のメニュー

シンプルなフランスの家庭料理の定番

 さっそくですが、【ふらかつ】がもし、スーパーで手に入る食材で日本の家庭でも再現しやすいフランス料理は?と聞かれたら、迷わずチキンソテーを提案します。鶏もも肉をフライパンで焼いたシンプルなソテーは、フランス家庭料理を代表するメニューです。付け合わせは、じゃがいもです。今日は、春の野菜の中から新ジャガをソテーして季節感を出しましょう。


 アクセントは、フレッシュなローズマリー。鶏肉もじゃがいもも塩コショウのみの味付けに少し加えるだけで一気に風味豊かな一品になり、おもてなし感までアップ。じゃがいもといえばローズマリーとにんにく、ローズマリーとにんにくといえば鶏肉。これがフランス流です。ローズマリーは一年を通して収穫可能ですが、旬は11月~5月です。

食材について

鶏肉

 日本では、一枚で売られているもも肉を買ってください。因みに、フランスの鶏もも肉は、骨付きの状態で売られています。こんな風に国によって肉の部位の分け方が異なることが、世界の食文化の面白いところですよね。

じゃがいも

 フランスのスーパーに必ず置いてあると言っていいのが「シャルロット」という品種。実が引き締まったタイプで、 ”煮崩れしにくく” きめ細やかな肉質が特徴です。フランスで新ジャガの品種としてよく知られているのは「シンシア」。こちらも “煮崩れしにくく”、しっとりとした食感と薄皮が特徴です。これに対して、日本のじゃがいもは “ホクホク系” と “煮崩れしにくい系” があります。代表的な品種は、前者が「男爵」や「キタアカリ」、後者が「メークイン」です。フランスのジャガイモは日本のメークインに近い食感だと言われるのは、 “煮崩れしにくい” という共通点があるからです。だからと言って、品種にこだわりすぎず、日本で手に入りやすいものでいいと思います。

それでは、作っていきましょう。

材料と下ごしらえ

 

鶏もも肉と新ジャガのローズマリー焼きの材料と作り方

材料(目安量):

■ 皮付きの鶏もも肉
■ じゃがいも
■ フレッシュ・ローズマリー 2〜3枝
■ にんにく 5〜6片
■ オリーブオイル
■ 塩・こしょう

作り方:

①まず、準備です。

・ フライパン2枚、またはフライパン1枚とお鍋1つを用意。

・ 鶏肉は余分な水分を拭き取り、室温に戻しておく。

・ じゃがいもは皮ごと塩ゆでしてから、3cm四方を目安に4〜6等分に切っておく。

・ にんにく2片は外側の皮を剥き、丸ごと使う。(中の芽は後で取り除くのでまだ切らない。)

②次に、下ごしらえをします。

シンプルな料理ですが、「皮パリ」に美味しく仕上げるために押さえておきたいポイントがあります。

・ 身の方の黄色っぽい脂を取り除き、筋を断ち切り、厚みを均一にする。

・ 両面に塩をして15分ほど置き、またペーパータオルで挟んで水気を拭き取る。

・ にんにく1片を刺したフォークで皮目に穴を開け、香りを移しつつ焼き縮みを防ぐ。 

・ 香り付けに使ったこのにんにく2片は、縦半分に切り、中の芽を取り除いておく。


 では、いよいよ焼いていきましょう。

鶏肉とじゃがいもをフライパンで焼く

【ふらかつ】は、鉄のフライパンを愛用しています。

③フライパンをしっかり熱し、油を引いて十分に熱してから、鶏肉の皮をピーンと張りながら皮目を下にして入れる。(フッ素加工のフライパンなら冷たい状態で油を引いて、肉を入れてから火を着けるコールドスタートがおすすめです。)

④焼いている間、カレースプーンの背で肉を平らに押し広げながら肉がフライパンにぴったりくっついている状態を保つ。タイマーを7分セットする。

⑤並行して、もう1枚のフライパンで皮つきのままのじゃがいも(3cm四方)を焼き始め、向きを変えながら満遍なく焼き目をつけていく。

⑥両方のフライパンの端っこに、にんにくとローズマリーを入れる。(香りさえ移ればいいので、にんにくもローズマリーも焦げる前に取り出す。)

⑦鶏肉は、皮目側を焼くことで7〜8割は火を通すイメージでしっかり焼きます。始めは中火、パチパチ音がしてきたら火を少し落として弱火にする。途中、皮目を下にしたまま、調理中に肉から出た脂や焼汁をスプーンで身の方にかけながら火を通し(フランス料理の調理法のひとつで “アロゼ” と言う)、ジューシーさを保ちつつ焼き上げていく。

⑧このようにして7分間焼いて、皮目がせんべい色にパリッと焼けたところで初めて裏返す。フライパンの中の余分な油をキッチンペーパーで取り除く。身の方を2~3分焼いたらできあがり。皮目をもっとコンガリさせたいときは、また裏返して、お好みの焼き色がつくまでさらに焼くのもいい。

盛り付けと今日のワイン

 焼きあがった鶏もも肉と新ジャガを器に盛り、上から黒コショウをたっぷり挽きます。くし型のレモンを添えると一気に華やかになります。それでは、ワインと一緒にいただきましょう!

 今日のワインは初めから決まっていました。フランス・ロワール地方のティエリー・ピュズラの白ワイン「ロモランタン」。ただただ、美味しいものと一緒に彼のワインが飲みたかったのです。28年前、は【ふらかつ】彼のワインを初めて飲んで、それまでのワインに対する固定観念が覆されました。ワインやワイン造りについての考え方が大きく変わり、【ふらかつ】の人生の転機となったと言っても過言ではありません。このワインに合わせたいから今日の料理メニューを選んだと言ってもいいくらいです。ワイン名の「ロモランタン」は、ロワール地方・トゥーレーヌ地区シュヴェルニー周辺でのみ栽培されている希少な土着品種の名前です。

まとめ

最後に、【ふらかつ】からお願いです。彼のワインはどれもとても美味しいので、騙されたと思って一度お試しください!彼が造る軽めの赤ワインもこの「皮パリ!チキンソテー」にはおすすめなんです。

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