たどり着いた我が家の年末年始の過ごし方
みなさん、クリスマスや大晦日を誰とどのように過ごされましたか?
【ふらかつ】のクリスマスは、
24日のイブを目指して、イタリアのラザニアやドイツのシュトーレン(本来はクリスマス当日を待ち望みつつ、4週間のアドヴェントに薄くスライスして少しずつ食べるものなのですが)などの「一から手作り」を存分に楽しみます。2〜3日前から、お肉たっぷりミートソース、滑らかホワイトソース、パン生地の発酵など・・・在宅で仕事をしながら合間に着々と仕込みをして、前日に焼いて一晩置き、当日はオーブンで温めるだけに。だから、イブの晩はワインを飲んでゆっくりと過ごします。
そして、25日のランチに行きつけのお蕎麦屋さんで新蕎麦と青森のお酒「田酒」に舌鼓を打つ。
このパターンをいたく気に入って、ここ何年か繰り返しています。日本流もフランス流もなく、食いしん坊家族がイベントにかこつけて、作りたいものを作って食べたいものを食べる。ただただその結果、この我が家流に落ち着きました。
【ふらかつ】の大晦日は、15年前にテレビのない生活を始めてから、昭和時代の年末の風物詩「大掃除を終えて、こたつに入ってNHK紅白歌合戦を観る」とは無縁の時間となっています。そうして削ぎ落とした分、残したものに思いを込めてしまう節があり、いつしか、年越しそばを新年を迎えるための最も重要な儀式とし、大晦日だけで2回食べるようになりました。笑
まずは冷たいお蕎麦を冷たいお酒と。
「原了郭の黒七味」を池波正太郎さんを気取って(つゆの方でなく)蕎麦の方にふりかけて、冷たいめんつゆに浸けてつるつるっといただきます。
そのあとで、温かいお蕎麦と温燗を。クリスマスにお裾分けしてもらってくるお蕎麦屋さんの天かすをひたひたになるくらい入れて、つゆにコクと旨味が出たところをずるずるっと味わいます。ピュアな出汁とお酒が実に合う〜!お出汁に思い入れのある、我が家ならではの歳の越し方です。
フランスの年末年始
さて、今日から2回に分けて、【ふらかつ】がフランス人たちの中で過ごした年末年始について書きたいと思います。
フランスの年末年始とは、クリスマス(ノエル)の期間を指します。
クリスマスと正月が日本のようには分かれておらず、クリスマスの中に正月までが含まれているといった具合です。
フランスのクリスマス・シーズン
第1回は、前半のクリスマスについて。
アジア人の私にとって、フランスのクリスマスで印象に残っている点は大きく2つあります。
1つは、一日限りのイベントというより、その前にじっくりと4週間かけて「流れる」時間のことを丸ごとそう呼んでいること。
もう1つは、子供が成長するにつれて恋人と過ごすイベントの色が濃くなる日本とは異なる、家族との時間を最優先する雰囲気。純粋に家族の絆を深める時間だとされていること。
街にはクリスマスのマルシェが立ち、人が集まり、ホット・ワインやホット・チョコレートなどの温かい飲み物を片手に、立ち話。子どもたちには、屋台のクレープやチュロスが人気です。少し浮き足立った空気の中、街並みを散歩するだけでワクワクする、マルシェのある外のこの景色こそがまさにフランスのクリスマス・シーズンの始まり。
こうして賑やかな屋外マーケットで賑わった後、徐々に日常の生活空間(家の中や親族の集まり)へと「内側」へ向かっていくのが特徴的です。家族や親族が集まる温かい室内で、ごちそうと共に過ごす大切な行事へと移行していくわけです。
大切にされているのが、24日の夜から始まる、家族で過ごす厳かで温かい時間。25日のクリスマス当日は、もうちょっと賑やか。家に親戚や家族同然の友人たちが一同に集まります。キリスト教の重要な祝日のため全ての店が休業していますから、街全体はシーンと静まりかえっています。本質は「家」というプライベートな空間で身内で祝うことに重点が置かれているということなのでしょう。【ふらかつ】は、日本人にとってのお正月に近いと感じていました。
フランスのクリスマス・デコレーションは、とてもシックな雰囲気です。
【ふらかつ】は、フランス人はきらびやかさよりも、落ち着いた色合いや天然素材を活かした、暖かみのある洗練されたスタイルを好む傾向があると思っています。私が住んでいたのが片田舎だからなのか、本物のモミの木のツリーを飾るのが一般的で、周りにはプレゼントが所狭しと並べられます。子どもたちにはもちろん、大人同士も贈り合う習慣があり、慣れない外国人の【ふらかつ】は相手を驚かせたり喜ばせたりしてくて、一人ひとりについて一ヶ月以上前から考え、真剣に選んだものです。
そして、きちんと整えられた食卓。その丁寧さから「特別な日だ」ということが伝わってきます。食事はアペリティフから静かに始まり、前菜、メイン、チーズ、デザートへと続きます。フォアグラやサーモン、生牡蠣。七面鳥や鴨などの肉料理が並び、最後にチーズとデザート。流れはいつもどおりですが、一つひとつの食材が贅沢になるのが特徴です。それはワインも全く同じで、クリスマスと言えば、とっておきのシャンパン!
あ、そうそう。日本でフランスのクリスマスケーキとして有名な“ビュッシュ・ド・ノエル”は、家庭によって登場したりしなかったりという感じでした。
フランス人の人生美学がここにも
何よりも一番大切にしているのはやっぱり、食べて、話して、飲んで、また少し食べて、大切な人たちと共有する時間。子どもも大人も、同じテーブルで同じ時間を過ごす。こうした光景こそがフランス人らしいと感じていました。季節のイベントの中にも確かに、日々の営みの中に自分らしさや喜び、そして美しさを見出し、人生を心豊かに楽しもうというフランス人の「暮らしの美学」が見えてきます。
外の喧騒とは打って変わって、 静かで穏やかな家族との時間へ。その対比ごと含めて、これが【ふらかつ】が知っているフランスの地方のクリスマスです。パリではもっと華やかなのかしら?と思ったりもします。
次回の「フランスの年越し」へ続く・・・
第2回は、年越しに表れるフランス人の価値観について書きます。


コメント