こそだてdiary

子どもが成人を迎え、子育ての20年を振り返って思うこと ~思春期編~

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今年成人を迎えた次男。気が付いたらもう20年……。って感じです。

ひどい夜泣きに始まり、不登校や高校中退などなど、いろいろなことがよみがえってきます。

そんな盛りだくさんの子育てエピソードの中で今だから思うこと!

今回は思春期編です。

1度目の不登校

振り返ると、幼稚園時代から脱走を繰り返し……💦

小学生時代は、通学路沿いの掲示板に貼ってあった選挙ポスターを破いたり、石蹴りをしながら

かえってきて、その石が車に当たって謝りに行ったりとなかなかのやんちゃ坊主でした💦

そんな次男が小学2年生の時、兄といっしょに野球少年団に入ることになり、

中学でも引き続き野球部に入部して野球をがんばっていました。

顧問の先生はバリバリの体育会系で、厳しい先生でした。

子どもたちは委縮ぎみで、なかなか自ら意見を言ったりすることができなかったようです。

3年生になり、夏の最後の大会に向けての厳しい練習が続いていたのですが、

ちょうどその頃、ずっと紫外線を浴び続けていたせいか、次男のアトピー性皮膚炎が

少し悪化し始め、かゆくて夜眠れずに何度も目を覚まして熟睡できないような状態でした。

週末の遠征試合は朝の6時半頃に集合になることが多いのですが、熟睡できていないため、

なかなか朝も起きられずに遅刻してしまうこともありました。

体調不良の状態で向かうため、当然思うように体は動かず、試合でも結果を残せません。

ただただ怒られて帰ってくる日々が続きました……。

やはり、委縮してしまっているので、事情を顧問の先生には話すことができずにいたようです。

そして、季節は春が過ぎようとする頃に次男の体に異変が現れるようになりました。

土・日の部活の集合時間近くになると腹痛が治まらずにトイレとベッドを往復するようになり、

平日もトイレから出てこられなくなり、学校を休みがちになっていきました。

病院で診察してもらうとおそらく、ストレスからくる「過敏性腸症候群」ということでした。

3年生で受験生ということもあり、始めのうちはなんとか学校へ行くように促していたのですが、

布団の中で辛そうにしている姿を見て、きっと無理に行かせることは逆効果なのでは?と思いました。

友達も多く、関係性も良好のようだったので、学校へ行きたがらない原因は部活だと推測し、

夏の3年生の引退の時期を過ぎればストレスから解放されてまた行くようになるだろう……。

と見守ることにしました。

しかし内心は、受験生で不登校になってしまってこのまま行くことができなければ

内申点は悪くなるだろうし、行ける高校があるんだろうか……((+_+))💦

自分の判断が果たして正解なのかと自問自答する日々でした。

そして不登校になって1か月が過ぎ、3年生が部活を引退する時期になると予想は見事に的中し、

すんなり学校へ行き始めました。あれだけトイレとお友達になっていた体調の悪さも

どこかへいってしまい、病院の薬を飲まなくても自然治癒してしまいました。

今振り返ると、受験生という大事な時期の不登校の対処は本当に頭を抱えました。

最終的には健康が第一で、それを害してまで大事なことなどないと頭ではわかっているのですが、

高校進学の道が閉ざされるとなると、その先の苦労は目に見えているので、何とか回避させたい

と思ってしまうのが親心です。

こころが壊れてしまわないようにケアしながらも、なんとか元のレールに戻れるようにと

ギリギリのところをかじ取りするのはとても難しく葛藤の毎日で、こっちが過敏性腸症候群

になるのでは……と思うほどでした。

そんな次男も成績はガタ落ちしましたが、なんとか無事に高校に進学することができました。

これが親子でなんとか乗り越えた”不登校①編”です(;・∀・)

そして2度目の不登校

高校入学から3日目に事件は起きました。

その日の朝はなんとなく普段と様子が違っていて、テンションがかなり低め。

部屋に呼びに行ってもなかなか布団から出てこようとしませんでした。

イヤ~な予感は的中し、その日から学校へ行かなくなって部屋に引きこもるようになりました。

入学してからまだ3日ということもあって、今回は原因がまったく読めませんでした。

中学から仲の良かった友達も数人いっしょの高校へ行っていたので、聞いてみても

わからず、本人も話そうとせず、毛布をかぶって「爆弾でも降ってくればいい……」

とボソッと言っていたので、またまた頭を抱えることになりました((+_+))

学校の先生が時々様子を見に来てくれるのですが、まったく学校に行く気にはならず、

行きたくない理由も本人の中で整理できてなっかたようで、何回聞いても言わないのです。

夏になり、夕方仕事から帰ると作っておいたご飯も食べずに次男が床にうつ伏せで寝ていた

姿にゾっとして生命の危機を感じました( ゚Д゚)

なんとか次男を説得して紹介してもらった心療内科へ行き、先生と話していると

「病院では本人が話したいことがあれば聞きますが、基本的に家族が支えていくことが

重要なので、親御さんも少し仕事をセーブしたりして取り組むことができますか?

みなさん、そうやって取り組んでいますよ。」というお話をされました。

床に寝転がっている衝撃的な姿も見ていたので、これは腹をくくって取り組まなければ!

と改めてスイッチを入れることになりました。

フルタイムで働いていた仕事をセーブして早く家に帰ってくるようにし、天気が良ければ

次男を誘ってドライブに出たり、近所は人目が気になるというので、夜になってから

散歩に出たりして、少しづつ会話をする時間を増やしていき、なんとか不登校の原因を

探ろうとしたりしました。

誘っても気乗りして「行く」という返事が返ってくるのは3割くらいの確立でしたが、

根気よく続けていると、公園に散歩に出かけた時の帰りに「お腹すいたね~。なんか食べに行く?」

と聞いてみると「何でもいいけど、家族みんなで食べに行きたい……」とボソッと言ったのです。

それまではずっとハキがなく、食欲もわかないのかあまり食べたがりませんでした。

これはチャンス到来!と急いで連絡を取り、食事に出かけました。

このあたりから少しづつ、聞くと自分でも整理がつかなくて葛藤していることなどを相談して

くれたりするようになりました。

この時に感じたのは、子ども自身もモヤモヤの原因がハッキリつかめていないということ。

でも、学校の制服を見ただけで嫌悪感を抱くほど追い詰められている何かがあって、

必死にもがいているのだということは分かったので、知りたいからと言ってあまり

追い詰めるように聞き出すことはせず、程よいテンポで誘い出して話をするようにしました。

また、学校のスクールカウンセラーに教えてもらった県の教育支援センターで

不登校、非行などの学校生活や家庭教育、子供の心に関すること、発達及び障害に

関する支援について無料で相談できるということを聞き、行ってみることにしました。

ここでは、親は悩みなどを聞いてもらうことができ、その間、子供は別の職員の方が

いっしょに勉強したり、遊んだりしてくれます。子どもに聞くと、相手をしてくれる

職員の方は特に学校のことや不登校のことなどの話題には触れず、

「今日は何して遊ぶ?」と言っていっしょに付き合ってくれるそうです。

もちろん、子供が悩みなどを話したがれば丁寧に聞いてくれますが、基本的に職員の方から

根掘り葉掘り聞くということはないようで、そこが安心できたのか

定期的に通ってくれるようになりました。

家に引きこもりがちになると、家族以外の人とのコミュニケーションが絶たれてしまうので

心配だったのですが、ここに通うようになって新たなコミュニティーができ、

絶っていた友達との連絡も復活したようで、少しずつ心を開いてくれるようになりました。

ここまでくるのに親も日々葛藤でしたが、子供が悩んで苦しんでいる姿を見ていたので

とにかく根気よく見守ることを続けました。

ある時、子供とわりと長い時間話ができた時に言われたのが

「まだはっきりとわからないけど、中学の不登校で成績が落ち、その後がんばっても

取り戻すことができなくてまったく希望する高校に入れなかったこと。

学校に行ってみたらクラスにはガラの悪い不良もいたり、興味の湧く選択科目もなくて

がっかりしてしまったことなどが引っかかっていたのではないかということ。

そして、俺のお母さんが、母さんでよかった。普通、学校に行かないって

選択を許してくれる親なんていない……。」と言ったのです。

一生懸命涙をこらえましたが、この言葉は胸に刺さりまくりでした。

子育てしてきた中で1番うれしかったかも……と思った瞬間でした。

悩んで、片っ端から不登校について調べつくし、結局1番辛いのは本人なのだから

待ってあげるしかないのだろうなっ。

という思いでやってきたのは間違いではなかったのだな~と思いました。

そして、進路を前向きに考えだした次男は高校を退学するという選択をし、

新たに通信制の高校へ切り替え、その後がんばって卒業しました。

専門学校を今年卒業し、夢を持って東京の企業に就職することになりました。

この2度目の不登校は、トンネルから抜け出せないんじゃないかと何度も心が折れそうに

なりましたが、注意深く見守っていると微妙な心情の変化があるので、

そこを見逃さないことが大事だったのかなとも思いました。

2度の不登校を経て……

今年家を出て一人暮らしを始めた次男ですが、なかなかの紆余曲折の思春期時代でした。

男の子を生んだ時から思春期は少々大変なこともあるだろうなと想定はしていましたが、

生まれた時からのアトピーや食物アレルギーとの闘いに始まり、なかなかの思春期の

出来事の数々……💦

無事切り抜けた今となっては、親子共々、成長した気がします。

思春期の年齢のころは自分で感情のコントロールをすることや、冷静に整理して考える

ことなど、まだまだ難しい年頃なのでしょうね。

こういう経験はキツイけど、周りの大人などに助けてもらいながら

いろいろ経験して経験値を積んでおくことは将来必ず自分に役立つ時がくるはずだと思うので、

本人も親も逃げずに向き合うことが大事なことなのではないかと思いました。

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