食と健康②薬膳

くらし

私が実践してきた食養生を紹介していきます。まずは薬膳!


薬膳とは?

薬膳(やくぜん)は、「中医学(中国の伝統医学)」をもとに、食べ物の力で体のバランスを整え、病気を予防・改善する食事法です。
薬膳という言葉には「薬」とありますが、基本はふだんの食材(野菜、肉、魚、穀物、スパイスなど)を使います。
特別な漢方薬が必要なわけではありません。


薬膳の目的

  1. 病気を治すより、病気にならない体をつくること(=未病の予防)
  2. 自然や季節の変化、年齢、体質に合わせて食事を調整すること

薬膳は、「今の自分の状態に合う食べ方をすること」がとても大事なんです。


薬膳の土台になる考え方

① 陰陽(いんよう)

  • 陰=冷やす・静か・水分が多い
  • 陽=あたためる・活発・熱をもつ

→ 冷えすぎても熱すぎてもダメ。陰と陽のバランスをとることが大切。

たとえば:

  • 夏に体が熱い → トマトやスイカなど「陰(冷やす)」食材
  • 冬に冷える → 生姜やネギなど「陽(あたためる)」食材

② 五行(ごぎょう)

自然界と体のつながりを5つの要素に分けて考えます:

五行対応する臓腑感情食材の例
肝(かん)怒り青・緑セロリ、春菊、香草
心(しん)喜びトマト、鶏肉、苦瓜
脾(ひ)思いかぼちゃ、米、豆類
肺(はい)悲しみ大根、白ごま、はちみつ
腎(じん)恐れ黒豆、きくらげ、海藻

→ 今の不調が「肝の乱れ」なら、木の食材をとって整える…というふうに使います。 五行は奥が深いので難しい!


③ 食材にも性格がある!

薬膳では、食材一つひとつに「性質(五性)」があります:

  • 熱性:体を強くあたためる(シナモン、羊肉など)
  • 温性:やさしくあたためる(生姜、にんにく、ネギ)
  • 平性:どちらでもなく中庸(米、にんじんなど)
  • 涼性:体の余分な熱をとる(トマト、ほうれん草など)
  • 寒性:強く冷やす(スイカ、緑茶など)

体が冷えてるのに「寒性」の食べ物ばかり食べると、バランスが崩れます。
逆に、熱がこもっているときは、冷やす食材が必要です。


はじめての薬膳の取り入れ方

  1. 自分の体質や今の不調を知る(冷えやすい?疲れやすい?など)
  2. 季節の食材を意識する(旬のものは自然とその季節に合っている)
  3. あたためる or 冷やす 食材をバランスよく使う
  4. 「気・血・水」を整える食材を取り入れる

気・血・水ってなに?

中医学では、体の中を流れる「3つのエネルギー」が健康の鍵です:

概念役割不足すると?補う食材の例
気(き)生命のエネルギー疲れやすい、風邪ひきやすい米、山芋、かぼちゃ、豆類
血(けつ)血液と栄養顔色が悪い、眠りが浅い黒豆、プルーン、ほうれん草
水(すい)体の水分乾燥、むくみ、のどの渇き冬瓜、きゅうり、梨、豆腐

薬膳は「知恵の料理」

薬膳は、食べ物で薬のような効果を得ようとする知恵です。
ただし、「体に良い食材」も、体質に合わなければ負担になることもあります。
だからこそ「自分に合うものを知る」「食べて心地よいか」を大切にします。


薬膳はなじみのない食材を使うことではなく、自分の体質にあったものを食べて未病を防ぐのです。

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